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月の水、太陽光が当たる部分でも確認=NASA - BBCニュース

ヴィクトリア・ル、科学担当編集委員、BBCニュース

Artemis artwork

今回の「水分子の明確な観測」で、月に居住空間などの基地を作るというNASAの望みが膨らむことになる。月の天然資源を基地の維持に活用できるからだ。

太陽光が当たる部分では初

これまで月の水については、永続的に影になっている部分のクレーターで観測されていた。今回は、太陽光が当たる部分で初めて水分子を確認した。

論文を共同執筆したNASA研究員のケイシー・ホニボール博士はオンラインの記者会見で、「水の量は、月の土壌1立方メートルあたり12オンス(約350ミリリットル)ほどだ」と説明した。

NASAで有人探査を統括するジェイコブ・ブリーチャー氏は、今回確認された水資源の性質について、科学者らはさらに理解を深める必要があると述べた。より理解することで、今後の月探査でどれだけ利用可能か判断できるようになる。

今回の発見は、これまで考えられていたより多くの水が月面に存在する可能性も示している。英オープン大学の惑星科学者ハナ・サージャント博士はBBCに、「月で活用し得る水資源について、私たちの選択肢を増やす」、「月基地の設置場所は、水がどこにあるかに大きくよっている」と述べた。

Full Moon
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サージャント博士は、それらの探査を続けるには、水をはじめとする「現地資源」を利用することも大事だと述べた。

どのように観測した?

今回の発見は当初、ボーイング747型機を改造した航空機に搭載した「ソフィア」と呼ばれる赤外線望遠鏡で確認した。地球の大気圏の上を飛行するため、太陽系についてほぼ障害物のない観測ができる。

科学者らはこの望遠鏡で、水分子に特徴的な色を確認した。水分子は月のガラスの中か、月面の鉱物の間に閉じ込められ、厳しい環境から守られているとみている。

これとは別の研究では、科学者らは月の影の部分を観測。水が存在している可能性があるこうした部分は月の両極にあり、面積は約4万平方キロメートルに及ぶとした。

月で水を利用してロケット燃料を作ることができれば、地球から燃料を運ぶよりずっと安上がりになる。将来、月探査隊が地球に戻るときや他の目的地に向かうとき、その場で水が入手できれば、水素と酸素に分けて燃料にすることが可能になる。

月での燃料補給は宇宙旅行のコストを下げ、月基地にかかる費用もより抑えることにつながる。

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